たった一つのお願い



「…春陽?」




一体どうしたんだ?熱でもあるのだろうか?

春陽の額に手を当て確認するが、別に熱くはなかった。夕食にお酒を飲んだ覚えもない。




「…理央は、私となんて嫌?」




本当に今日の春陽はどうしたというのか。
頬を思いっきりつねるが痛かった。妄想のし過ぎや夢ではないらしい。良かった。…じゃなくてだな。




「春陽!どうしたんだ!?」




俺は彼女の肩を掴んで見つめる。

春陽は普段俺にこんな事を言う人じゃない。
絶対何かあるはずだ。


確かに、春陽とそうなりたくないわけじゃない。

しかし、その行為はひどく疲れる。身体を使う。さらに用具もない。
俺の欲のために春陽に負担をかけさせるわけにはいかないんだ。


そう思っているだけなのに。




「……ごめん。忘れて。何でもない」




俺の彼女はこんな顔をしているのだろうーー?