たった一つのお願い



唇が離れた後、彼女の反撃に俺はあった。




「私は別に理央の顔が見れるだけで良かったの!」




だから他意は無いのだと。


ふむ。そうきたか。




「私は...理央に会えるだけで幸せなんだよ...」




と、さらに小さい声で続けた。
俺としてはこちらの方を声を大にして言ってもらいたかった。


まぁ、少し控えめな感じで照れたように言われるのもそれはそれで心擽られるので、構わないのだが。
詰まるところ俺は、春陽なら何でも良いみたいだ。


嬉しいことを言われた事に変わりはない。



だから、




「俺もだ」




ついつい頬が緩んでしまうのは彼女に隠せない。


何故なら、




「春陽、顔真っ赤」



「...だから理央の笑顔は反則なんだってばっ!」




彼女が俺にこうした表情を見せるから。