たった一つのお願い



俺は溜め息を吐きながら裕司に語りかける。



「朝飯は?」



「理ー央君」




...コイツとはそういう奴だ。
二日酔い気味の俺を気にかけて朝食を用意するだなんて事はしない。

笑顔で俺に売った恩を返してもらおうとする。




「...面倒だから外で朝食とるか」




パンを焼くにしても文句言われそうだしな。


...まぁ、かと言って朝食をとった後に実は気を遣っていたが本当は別のものが良かったと遠回しに言われるよりは余程良いのだが。




「さすが理央君。俺の性格分かってるねー」




当たり前だ。
いったい何年付き合ってると思ってるんだ。
いくら他人に無頓着な俺でもさすがにここまで一緒に居ればコイツの考えている事ぐらい分かる。

俺は裕司と二人、近くの喫茶店に行き、そのまま病院へ向かうことにしたのだった。