たった一つのお願い



手術まで今日を含めて後4日。


それなのに俺ときたら彼女を励ます事も、不安を和らげる事もせず、こんな事でいじけて拗ねている。
しかもそれを他人に指摘されるまで気づかないという始末。


…何をやってるんだか。


これじゃあどっちが年上か分からない。



だが、春陽は俺の事を本当に好きなのかという不安はある。


結婚拒否の理由も納得出来ない。



だから俺はやはり話し合う事に決めた。
昼休みはあと10分ある。…これだけあれば充分だろう。




「……春陽」




俺は病室に入り、彼女に呼びかける。
…彼女は少し疲れているように見えた。




「理央……」




やはりいつもより元気が無い。