たった一つのお願い



「理央は春ちゃんと結婚するために付き合ったのか?」




俺は…




「そりゃあ、理央の気持ちも分かるけど春ちゃんが嫌だって言うなら仕方ないんじゃないか?」



「…………」




結局な、と立ち上がって俺の肩に手を置き奴は俺に言った。




「先に惚れた方が負けなんだ」




確かに祐司の言う通りだ。



俺達二人は目を合わせて笑い合った。
俺は、もう笑うしかなかった。



いつの間にか俺は春陽の尻に敷かれているらしい。


またも俺は自分に呆れ、ため息を一つ吐いた。