たった一つのお願い



早速市役所で1日春陽との昼休み時間を潰して市役所へ行き、紙を手に入れた。


紙をもらうだけで、心が弾んでいるなんて情けないとは感じながらも今に始まった事ではないと思い直す。



仕事を終えると、すぐに家へ直帰し、必要事項を書いた。



あとは春陽のサインと仲介人の欄。
一人は祐司。もう一人は春陽のお父さんだな。



別に祐司の代わりに宮ちゃんでも構わないが、そこまで彼女に迷惑はかけられない。



ただの紙切れ。

ただの婚姻届。



だけどコレがこんなにも素敵な物に映るとは思わなかった。


早く春陽に伝えたい。


だけど指輪も仲介人の欄も準備はまだだ。



出来れば手術が終わるまでに、きちんと伝えたい。
早く彼女には俺の家族として居てもらいたいから。



それまでには何とか準備しておかないといけない。



兄貴も結婚する時はこんな気持ちだったのだろうか?