自分で考えてもわからないから、こうし
て尋ねてみてるのに。
この様子からして、音夜は絶対にその答
えをしっている筈なのに、楽しそうに笑
うだけで、教えてくれない。
「ていうか傍観してる俺でも気付いたぞ
」
不意に、呆れたように翼がそう言うから
、俺は目を大きく見開いた。
「え、翼も!?なに、わかってないの、
俺だけなのかよ!」
そう言うと、二人とも即座に頷いて。
……俺だけ仲間はずれみたいじゃん。
「ていうか拗ねさせるとめんどいから、
後で謝っとけよ、お前」
翼にそう言われて、また目を見開いた。
「え、あれって俺が悪いの?謝るの、俺
なの!?」
そう言えば、うんうんと頷く二人。
そんなこんなで、俺は放課後に、北野に
謝らなくてはいけなくなった。


