君の瞳に映るのは:美怜side
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「美怜、帰ろ」



帰りのHRが終わると、ふわりと微笑み
ながら私に声をかけてきてくれる彼は、
私の彼氏の優希くん。



全てを優しく包み込んでくれるような彼
の笑顔が大好きだった。



「うん!じゃあ、またね、春ちゃん!」



優希くんにそう頷いてから、親友の春ち
ゃんにそう言えば、春ちゃんはニコニコ
と笑いながら手を振ってくれて。



その隣で春ちゃんの彼氏さんでもあり、
優希くんの親友でもある杉本くんが、ど
うでも良さげに私達を見ていた。



そんな杉本くんに思わず苦笑いしてしま
う。



本当に、春ちゃん以外には全然興味がな
いんだから……。



チラリ、と優希くんを見上げれば、どう
かした?と僅かに首を傾げながらこっち
を見ていて。