空を突っ切って、
お母さんを痛め付けたガラスの破片は
お母さんの側で散乱していて。



狂ったような目をした
猛獣のようなお父さんは
酷く冷めた目で、お母さんを見下ろして
た。



「お父さん……どうして…」



どうして?
あんなに幸せそうだったじゃん。
お母さんと仲良しだったじゃん。



暴力なんか、振るったことーーーー。
一度も、無かったのに。



お父さんは
私の呟きが聞こえたのか、
ゆっくりとこちらを振り向いて
クスリ、と嘲笑した。