無防備すぎる彼女を"喰って"しまいたい
、なんて。



柔らかく、ゆるりと、どこまでも自由で
つかみ所のない彼女を"縛りたい"なんて




自分でも抱くことすら面倒だって思って
いた感情の渦に飲み込まれてしまう。



椎名の彼氏が、とんでもないダメ男だっ
たら良かったのに、なんて思いながら、
国立の姿を思い出す。



容姿端麗、成績優秀。───どこまでも
、完璧な男。



敵うわけもないし、手を伸ばそうと思う
ことすらすでに億劫だったから。



だから、せめて。



今だけは、俺のものでいて。




【寝顔の可愛い奴:秋夜side】END