案の定、夏希と国立のキスの写メを見な がら恋那は泣いていた。 静かに。 それが、美しくて、儚くて。 やっぱり―――誰にも渡したく、ない。 ホテルに行くまでも、ついてからも。恋 那は放心状態だった。 もう全てを投げ出したような虚ろな瞳で。 大丈夫?とも。 元気だして、とも――― そんな慰めの言葉、かけられる筈もなく て。 俺はそんな彼女を押し倒した。 ―――ギシッ……