蜘蛛の巣に捕まったように身動きもとれ ずに、自分がどうして逃げ出せないのか わかりさえもせず。 きっと逃げようと思えば逃げれたのに。 俺は故意的にそれを拒んでいるのだろう か? ―――今なら、分かる。 アイツの支えになりたかったんだ。 それは恋なんて綺麗な感情じゃなくて、 ただただ儚く脆いアイツを見捨てられず に。 守ってやりたい、なんておこがましいけ ど。 アイツから離れるのは、俺のプライドが 許さなかった。