そう言うと、ほんのりと頬を染めて、そ
っぽを向く委員長。
そんな可愛い委員長を見てたら、たかが
名前の呼び方に嫉妬して、焦ってる俺が
馬鹿らしくなってきた。
……まあ、だからって止めないけど?
「希美」
「え」
「……希美」
「ちょ、」
「希美……」
「や、やめてってば!」
委員長が照れたから、俺には逆に余裕が
出来て、俺はこれでもかってくらい委員
長の耳元でその名前を囁いた。
俺の声が耳朶を掠める度、擽ったそうに
ピクンと跳ねる委員長。
その耳朶までほんのりと赤いから、俺は
頬が緩むのを抑えるのに必死だった。
「好きだよ、希美」


