笑顔でそう言って俺を送り出してくれる 奴らに小さく礼を言ってから、澪を探す 。 すると、校舎の近くに澪が居るのが見え た。 「──澪!」 「きゃっ、わっ、向坂君!?」 走って澪に追い付いて、澪の手を掴むと 、澪が驚いたように俺を見上げる。 それから、ふわりと笑った。 「向坂君優勝おめでとう!すっごいかっ こ良かったよ!」 ……あもう本当に。 なんでこいつは、こうも俺を喜ばすのが 得意なんだろう。