「お馬鹿さん」 『え??』 ぺシッと綺麗な音を立てて、南のおでこが叩かれる。 「何いっとんどすか。無力なんは、みんな同じ事どす。人間は、神様とは違うんどすよ」 ムッと片華は、南を睨んだ。 「無力だ何だ騒いでる暇があるんやったら、少しでも寝て、目を覚ました沖田はんを元気な顔で迎えるほうが大切どす」 『片華さん』 「大丈夫、ちゃんと目を覚ましはります。南はん置いて、逝ってしまう訳あらしまへんやろ??」 片華は、ニッコリと笑みを浮かべた。その姿は、力強くさく花のようだった。