「ッチ、仲間か!!」 男が、南に気づき舌打ちをした。そして止めをさそうと刀を振り上げた。 この距離じゃあ、止めに入るのは間に合わない。 焦った南はとっさに落ちていた湯飲み茶碗を拾い、渾身の力を加え浪士に向かって投げた。 ――――ゴッ 「グアッ」 湯飲みは鈍い音を立てながら、浪士に見事ヒットした。浪士は、小さな悲鳴を上げ倒れた。 『沖田さん』 浪士が倒れてことを確認し、南は沖田に駆け寄った。