二回に駆け上がり、一番奥の部屋の襖を開けた。




部屋は、争われた後がしっかりと残っていた。




刀で切りつけられたような、柱の傷。穴の開いた襖。机の上や床には、杯や湯のみ茶碗が散乱していた。



「これで、しめーだ」




そんな部屋の真ん中で、浪士の男が誰かの頭に足を乗せ、止めをさそうとしていた。




倒れている男に視線を向け、南は真っ青な顔になった。




『沖田さんッ!!!!!!!!』




沖田は、ピクリとも動くことなく浪士に頭を踏まれていた。