「お店の番頭はんには、話をつけておきますさかい。番頭はんに片華【ヒラハナ】に呼ばれたとお伝えしていただければ」
『谷木真屋の番頭さんに、片華に呼ばれたといえば良いんだね?わかったよ』
「そ、そいじゃあ……。うち、せわしないさかい(忙しいから)このへんで」
ペコリと頭を下げた女の人は、優雅に歩いていってしまった。
さーて。これからどうしようかな……。
フラフラとしよう!!そう考えて足を踏み出した瞬間。
――ポンッ
肩に手が置かれた。
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