南の勘は当たった。 「幕府の犬が、なめた真似をしおって」 男はスラッと刀を抜く。それに続くように後ろに立っていた男たちも刀をそれぞれ抜いた。 沖田は、自分の持っていた刀を抜いた。 南は、片華を隠すように身を動かす。 南の方を向いた沖田の視線が、チラリと隣の部屋に動いた。 片華さんを隣に隣の部屋を経由して、逃がせって事か??