あー、斬っちゃ駄目だよね。もう我慢できないんだけど…。 近くで、ケラケラと愉快そうに笑う酔っ払いから臭う酒の臭いに、眉を寄せた。 「そういえば、新撰組の件――」 何の前触れもなしに、一人の浪士が、話し出した内容は、片華が言っていたように新撰組襲撃についてだった。 日時などを、酔っ払っている彼らはベラベラと喋る。 すべて聞き終わり、片華と沖田は目で合図を取り立ち上がった。 「片華太夫??行っちまうのか??」 ベロンベロンの彼らは彼女を呼び止める。