『じゃあ、もう潜入捜査するしかないでしょ』 頭の中で一人熱論をしていたつもりの南だったが、結論だけが口からポロッと出てしまった。 「確かに、本当かどうかもわかりますし、手っ取り早い方法だ。……ですが、その潜入するのは誰がやるかが問題ですね」 山南さんは、丸い形の眼鏡をキラリッと光らせた。 「確かに、その場で仕留める方が楽だろうね」 沖田は、いつものように考えの読めない笑顔を浮かべた。