『いや、本気で凄いんですよ。指摘したら「はいッ!!!!」って凄く大きな返事するし、吃驚しすぎて声あげてしまいました』
「アハハハッ!!なにそれ、面白すぎでしょ」
サラッと涼しい風が吹き、沖田さんの笑いが止まった。
風に髪を靡かせながら、沖田さんは風が吹いている方向を見た。
「みんな、わかったんだよ。君の熱意が、昨日の君を見てね」
真剣なまなざし。朝日に照らされる彼の顔からは、いつものニッコリ笑顔が消えていた。
その姿からは、組長という名の肩書きを背負ってきた男の余裕と威厳が感じられた。
『沖田さん……って、やっぱり組長ですね。』
「やっぱりってなにさ」
『いえ別に』


