アドラーキャット

なんだか、なんだろう。
荻野目くん、私の行動では気づいてくれないくらい鈍かったのか、そうかそうか。


「みずきさ、俺が力ずくでそーゆーことやろうとする可能性もあるから、気をつけた方がいいよ。」


よし、分かった、うん。
いじらしい荻野目くんの手を私はぎゅっと握る。


「いいよ、荻野目くんだったら、してもいいよ。」


「………ん？」

「だから、私荻野目くんとだったらしたいよ、そーゆーこと。」

ポカンとした表情をした荻野目くん。
しかしすぐにその表情は変わる。