綿菓子と唐辛子




――――…放課後。

ヒメの態度は相変わらずあのまま。沢尻エ○カ様から変わることはなく、ずっと俺とは目も合わせなかった。

終礼が終わってからも、なにも言わずに鞄だけを持って教室を出て行ってしまった。


「…なんだアイツ……」


なに、怒ってんだ。昨日はあんなにいい笑顔でクローバー持ってきてくれたのに。

まさか、佐々木さんに妬いてるとか?
…いやいや、まさか。どうしてそんな考えにたどり着いてんだ、俺。

自惚れすぎだ。




――…とにかく、佐々木何とかさんを保健室に待たせてあるから、俺は保健室に急いだ。

なんて言われるかは知らないけど、俺は好きな奴がいるって、そういえばいいんだ。

ま、告白って決まったわけじゃないんだけど。