綿菓子と唐辛子




「あー!ナツくんったら!みーちゃった、みーちゃった♪」

「…!!」

「佐々木 琴音ちゃんでしょ?よく知ってるよ、有名だし」



気が付いたら、そこには南とヒメ。
今学校に着いたらしく、いつの間にか携帯をのぞかれている。

ヒメは、俺の顔を見るなりペコリと首を下げて、そのまま静かに机に座った。


「だ、だれ?佐々木って…」


出来るだけヒメには聞こえないように、コソコソと南に話しかける。
こういう情報は女に聞いたほうが早いのはよく知っている…けど。

なんとなく、ヒメには知られたくない。


「あんた佐々木琴音ちゃんを知らないの?ほんとに女に興味ないのね。付くべきもの付いてないんじゃないの」

「ば…っ!そおおいうことを女の子が言うんじゃない!!」


さっきどっかで聞いた言葉と同じだな!!
どーでもいいけど!!!打ち合わせでもしてから登校したんじゃないのかこの人たちは。