綿菓子と唐辛子






高校は、家からすぐ近くの学校に決めた。


姫芽は、病院に通いながら、定時の高校に通い始めたと聞いた。


相変わらず、カウンセリングは続けていて。

学校はなんとか行ける時に行って、単位はとって、過ごしていると。





高校に入っても、俺は姫芽と連絡をとることはなかった。

でも、こんな小さな町だ。
高校に入学しても、姫芽の噂は、とどまることをしらなかった。



「相坂さんの娘さん、3ヶ月も男に監禁されていたんでしょう?」

「そうそう。しかも大学生なんて。面識ないとは言ってるけど、犯人は知ってたみたいだし、何かしら繋がりがあったのかもしれないわねぇ」


こんな、つまらないことばっかり、耳に入ってくる。


…最初は、飛びかかって、取り消せって言いたかった。黙れって。


でも、そんなことを言う資格も何も、俺にはない気がしていた。



『いやだ…!いやだ!いや!!』


「………」



あんな風に、叫ばれるとは思わなかった。

あんなに、俺との記憶が、いやなものになっているとは、思いもしなかった。