姫芽が告白を受けてくれた時から、俺たちはいつも一緒に過ごした。
中学3年の時には、またクラスは離れてしまったけど、そんなの関係なかった。
休み時間には会いに行ったし、相坂も俺に会いに来てくれたし、廊下ですれ違った時は、にっこりと笑顔でアイコンタクトをとったりしていた。
とても、大切にしていた。
だって、だいすきだったから。
誰よりも、自分よりも、姫芽のことが大好きで、大切だったんだ。
*
「ねえねえ、コウタロウ。今度ここに行きたいな、この水族館」
…9月。
姫芽と付き合って、半年が経とうとしている時だった。
「水族館?あ〜〜、最近CMしてる、夜のライトアップのやつな」
「うん、そう!」
イルカのショーの、ナイトショーがとても綺麗なんだとかなんとか、テレビで何回かみたことがあった。
…姫芽は、わりとこう、女の子が喜ぶような場所に、とことん弱かった。
「いいね。姫芽の誕生日も近いし、今度行こうか」
「うん!いくいく!ありがとうコウタロウ!!」
「……」
大切だった。とても。
この世で、何にも代え難いくらい。
だから、姫芽の過ごす初めての誕生日は、ここにしようと、決めていた。



