綿菓子と唐辛子



「…うるせーな…。まだプレゼントも決まってねーんだよ…」

「はあ〜〜?」


この土日何やってたんだお前は!と、はたまた呆れ声で突っ込まれた。


この土日、何もしなかったわけではない。
当然、お店も見て回ったし、家で研究だってしていた。

だけれども、どうしても、ヒメのプレゼントをしぼることができなくて。


「…俺、もしかしたら彼氏なんて向いてねぇのかも…」

「はぁ?」


本気で、そんなことを感じたりもした。


「プレゼントなんて、いいじゃん。良いところ連れてってやってさ、夕焼けの見えるところでキスとかでもさ」

「……」


……………はっ?


「え、だってお前ら、それすらもやってないんでしょ?どうせ」

「……」


………、そうですが。


そんな風に、当たり前の顔で言われると、なんだか拍子抜けしてしまう。