「…あれ?相坂じゃね?」
背中の方から、男にしては高めの声が聞こえた。
明るいその声は、大きくて、響く。
「あ……、本郷、くん…」
ヒメは、飲み物を握りしめたまま呟いていた。
「ちょー久しぶりじゃん。元気だった?」
「う、うん」
少しずつ忍び寄る影。
昔の友達か?ヒメは転校してきたわけだし、こういう大きな施設であれば、遭遇することも無きにしもあらずだ。
だったら、邪魔して割り込まなくてもいいんじゃないかって、そう思って、俺は少し距離を置いていた。
「相変わらずじゃん。今日はこっちの友達と来てんの?」
………。
おいおい、なんか近くないか?
「んん、友達もだけど、彼氏と…」
「彼氏?!相坂さんが?!」
あーーーーーー。



