「今日からこのクラスの一員になる 柊 琴音 ちゃんです!
ほら、琴音ちゃんあいさつしてね」
そういって私の背中をポンッと押すこのクラスの先生。
「神奈川県から来た 柊 琴音 ですっ!
あまり人見知りな性格じゃないと思うので、たくさん話しかけてください!
よろしくお願いします」
以前の私ならこう言っていたかもしれない。
「神奈川県から来た 柊 琴音 です。
多分あまり長くはいないと思います。
よろしくお願いします。」
今じゃこんなつまらない言葉を並べる。
これでいいんだ。
これで誰も辛くならない。
