「使われてない教室」 「えっ……い、いいの?」 「大丈夫、鍵持ってるし」 さらっとそう言って、私の手を引いて歩き始める佳斗君に、頭の上に???がたくさん浮かぶ。 「佳斗君って、いろんな場所の鍵、持ってるよね?」 「んー……そう?」 「屋上とか……使われてない教室とか……貰ったの?」