生きなくては。



そう思う。



全てを失った訳じゃない。



私にはまだケンがいる。



ケンがいてくれる……。



高校を卒業したら、一緒に暮らして、今度こそ二人の子供を作ろう。



やっとの事で、そう思えるようになったのは学校へ復帰する前日の事。



今が、最大の谷へ堕ちかけたまだ入り口だなんて知らずに、人生の一番最下層にいるんだと



そう思ってた。



上から照らしてくれる光を必死に探して、私はまた立ち上がる。