「妊娠8週目ですね、どうしますか?」 検査薬は……間違ってはいなかった。 そしてやっぱり……おめでとうございます、なんてセリフ言ってもらえない。 「一週間後に返事を下さい……堕胎する場合週数が進むと……」 聞きたくないよ。 ひんやりとした、薄暗い待合室にはお母さんとケンが暗い表情で並んでいた。 「妊娠……してたよ!」 分かっていた事だけど、私以外は何故か溜め息。 ねぇ、ケンまでそんな複雑な顔をするなんて……変だよ。