ケンが乗り換える改札の前。 何度も語り合ったベンチに座って、時間だけが過ぎて行く。 あぁ……もう次の電車に乗らなければ、ケンがこれからも私と付き合う為!とお母さんに約束した門限を過ぎてしまう。 だけど……今は非常事態じゃないの? どっちが大事? ケンが選んだのは…… 「明日また相談しよう」 苦しそうに、そっと頭を撫でて去っていく後姿を私は止められなかった。 明日、を……大人しく待てたら良かった?