順調だったハズの生理が遅れる事、2週間。
自覚症状は無い。
だけど……。
まさか……ね?
思い切って告げた私に
「とりあえず調べてみよっ!な?」
いつもと立場が逆転していた。口に出してしまう事で現実を見つめ過ぎてしまい、おろおろする私とは違って、まっすぐと薬局へ向かうケン。
彼は少しも恥らう事無く、そのまま駅構内の薬局へ消えてゆき……そして私に妊娠検査薬を手渡した。
「行って……来るね?」
一人で行くしかない。
「待ってるから」
ケンはそう言ってその場にしゃがみ込んだ。
逃げ出してしまいたい気持ちを無理矢理抑えて、一人で駅のトイレへと向かって行った。



