こうして、寂しい生活が始まった。
そんな生活には……はっきり言って慣れなかったけど、だけど一緒にいたいから、そう思って頑張った。
12月の頭。
誕生日にはバイトが許されていないケンに、彼が欲しがっていたCDをプレゼント。
「マジでっ?いいの?」
思わず普段は見せないとびきりの笑顔になるケンを見て、一緒に頬がゆるんで……。
ケンの笑顔が好き。
ケンのくれるぎゅうが好き。
ケンの全てが好きだから……毎日を頑張れる。
「次はクリスマスだからね~!!」
その日は遅くまで一緒にいれる予定。
葵のバイト先でチキンを買って、ささやかなパーティの予定。
彼氏と一緒にクリスマスを迎えるなんて、そんなの初めてだった私はすっかり浮かれていた。