私達が出会った死の「DEATH BOX」



それを恋や愛がたくさん詰まった「LOVE BOX」へと変えてくれたリュウジ。



たくさんの愛情を貰ったから、今度は私が変える番。



本物の愛がちゃんと存在する事。



人を信じる事はとても素敵な事。



どんなに悲しい事があっても……それはきっと通過点。



私はあそこまで堕ちたからこそ、きっとリュウジに逢えた。



傷付いたからこそ、小さな幸せに気付くことが出来た。



そんな経験した、たくさんの想いを。



今度は私が伝える為。



静かで……二人があんな出来事を越えてきたなんて知るはずも無い、真新しい部屋の中。



そんな、愛に溢れた空間の隅へ私はそっと座る。



左手には出来上がったばかりの下書きの原稿を持ち、大人になった私をきっと待っていてくれた愛しいその箱へと




越えてきた日々を思い出しながら……少し緊張して震える手で電源を入れた。




私が命を懸けた全ての記録。



今、苦しんだり、不安だったり、堕ちかけている人達へ。



この想いが……どうか届きますように。



どんな場所にも幸せはあるんだと……私はただ伝えたい。





【END】