安心させるように、ぎゅっと握り締められる手。その腕には、私の生きた証。 汚くなんかないんだと、リュウジが言ってくれた傷。 深くナイフで切られた傷以外に、自ら焼き付けたタバコの大きな痕も2つ。 あの頃には麻痺してしまっていて、感じる事のできなかった痛み。 それを今はきちんと感じられる。 だからこそ、絶対に隠したりなんかしない。 正々堂々、この傷と共に、私は生きる。