「リュウジ!」
「迎えに来たよ」
朝5時。
駆け寄ってその胸に飛び込んだ私を、ぎゅっと受け止めてくれる温かい手。
朝方、誰も歩いていないその歩道で、私達はそっとその存在を確かめ合うようにキスをした。
「本当に……これからは一緒?」
「当たり前だろ」
泣いちゃいけない。
あの日の私へ。
お迎えはちゃんと来るから。
そう……伝えてあげたい。
長い長い時を越えて……ようやく私の約束は果たされた。
良かった。
これでまた、人を信じられる。
きっと歩いていける。
私はこの日の為に、今日まで頑張ってきたんだね。



