今まで待ち続けた5年を思えば、2ヶ月ぐらい待てる筈。



そして、リュウジだから信じてもいいはず。



遠距離恋愛なんてした事無いし、その時間は想像以上に寂しかったけれど……私達にはこの愛の箱がある。



時間も、距離も、一気に越えて私達を繋いでくれるこの「LOVE BOX」のお陰で二人の指に絡まった糸は切らなくても大丈夫。



体から抜け切らない大量の薬とマイナス思考、それらが日に日に薄まってきた夏。



だいぶ歩けるようになった体で……私は一人、街に立っていた。



人並みに浚われそうになりながら……降り立ったのはあの場所。



前に進む為には、認めなくてはいけない過去もあるから。



だから私はちゃんと向き合う。