こうして……全てを放棄していたはずの私に、彼氏という存在が出来た。 その頃からだっただろうか? いつの間にか、無意識のうちに二つに別れた私の人格。 ひとりははリュウジの彼女である葵。 葵はリュウジの為、風俗業を辞め、更に病を治す為、彼の望むように大人しく薬を飲まなければと思っている。 そして……もうひとりは死にたがりのあや。 あやもまた、仕事は、お金も貯まったしもういいかな? なんて思っている。 ただ決定的に違うのは……溜め込んだ薬を飲み干す計画を立てていること。