「一人になると、どうしようもなく不安で、何かが怖いんだ」


「あの夜……あやを抱いた時、本当は何を想ってたの?」


「やっぱり俺のひとりよがりの気持ちかもしれない。自分の気持ちはわかるのに人の気持ちはわからない。それが聞きたいのに、聞けなかった……」



自分の苦しい気持ちをストレートに表した、どうにもならない想いが詰まった3通のメール。



抱かれた時……私は何も思っていなかった。


お客よりはあったかい……それだけ。



本当に……それだけ?



ううん、分からない。



好きとか、嫌いとか、そんな感情で振り回さないで。



第一……リュウジには一緒に死ぬ人がいるのに。



だから。



「好きだよ」



その言葉には返事はしない、そう決めた。



ついでに……ちょっとだけ悔しいからリュウジが死んだら嫌だ!なんて言葉も絶対に言わない。



返事の出来ない私なら……せめて黙って見送るよ。



そのくらいの強がり、してもいいよね?