もったいなくなんか……無いよ?
そう言って私が起き上がろうとすると再び暗転する視界。.
ぎゅっと抱き締められた腕の中で
「理性が飛びそう……」
そんな小さな声が耳へと届く。
傷だけじゃなく、私のすべてを大切そうに見つめてそう言ったリュウジを、私は拒まなかった。
どうせもうすぐ、この体は無くなってしまう。
それなら、お客に抱かれることも、少し興味を持ったリュウジに抱かれる事も同じ事。
目を閉じて、ただ流れに身を任せた。
左腕をそっと時々撫でるのが優しさなのか、同情なのかも分からないまま。
わざわざこんな私をディズニーへと連れて行ってくれる。この体は、そのお礼だとしか思っていなかった。