死ぬ気になれば何でも出来る。



……じゃないけれど、これが死を覚悟していない状態だったら、文字だけで知り合った相手に簡単に逢ったりしなかったと思う。



積み重ねた、数十時間の会話。



もうすぐ、他の誰かと消えようとするリュウジに……ただ会ってみたい。



出来ることなら、相手は私にして欲しい……なんて事も思っていた。



それなら彼を、見送らなくてすむから。



ここ最近で、こんなに行動的だったことは無くて……自分の変化に自分でもついて行けない。



そんな行動の意味に答えが出る事は無いまま、見知らぬ高速の出口を降り、説明を受けたまま進んでいくと……。



家を出てから5時間。



そこに、待ち合わせのファミレスが見えた。