入り口でユウと話す私を何で……アツシは呼ぶこともなく遠くから見ているんだろう? 「お待たせ!」 アツシの隣の席へ向かい、輪に混じろうとする私にも、なぜか笑顔を向けないまま。 その代わり……向かいに陣取ったユウがやたらと話しかけてくる。 確かにユウは私の大好きなバンドマンで綺麗な顔をしていて……。 だからって。 「あやちゃん、すげー綺麗になったね」 「実は……前から気になってたんだよね」 ユウ? 私は、目の前にいるアツシの奥さんだよ?