「だからゴメン。私は前の彼氏も忘れられなければ、もうすぐ引越しもする。アツシの気持ちには応えられない……」



申し訳ない、と思った。



こんなに、何度も好きだと言ってくれる人を手放していいの?って本当は悩みもした。



アツシは……そんな私を、大切そうに見つめると



「じゃあ俺も一緒に東京行くわ」



「……何、言ってるの?」



突拍子もない事を言い出したアツシに、うまく返事が出来ないままで……。



そのまま朝になって、お店が閉店しても、結論が出るには至らなかった。