そんな私の想いを知ってか知らずか、引き下がらないアツシ。



「あやがさ、前に彼氏と店に来た時、嫉妬でオカシクなりそうだった。俺……本気だから」


「…………」



これがきっと……吉川先生と知り合う前だったらその手を握ってたね。



きっと受け入れてた。



だけど……それじゃまた同じ事の繰り返し。




ほんの少しだけど、ただ甘い方へ流されるだけじゃ駄目なんだ!って。



……そんな当たり前の事に、気付き始めていた。