「はいっ!やってみます」



どんな世界でも、そこで光り輝く事が出来れば構わない。



迷う事無く、私はその言葉に頷いていた。



もちろんまだ……有名なAV女優になったらケンは気がついてくれる?なんて邪な気持ちが無くはない。



それでも夢は夢。



私は、ただあの街で風俗嬢として終わるんじゃなく、未来を見据えたい。



AV女優「夏見あや」



気がついたら源氏名に苗字がついていた。これが私の新しい名前。



全てを振り切るように……本当の居場所を見つけるように、今日も歩く。



それでも空を仰ぐ事だけは止めない。



ケン?



私は、いつまでも君を待ってる。