「……え?」



何を言っているのか理解出来なくて、一瞬頭の中が真っ白になった私をそっと抱き寄せる手。



私にようやく恋愛感情が戻って来て、好きになれた……大切な手。



体は軽々とベッドへ運ばれ、彼氏である先生をそのまま全身で受け入れる。



一つだけ、これまでと違うことを除けば私は愛されていた。



写真を見て思い出したのか、目を開かずに私は抱かれている。



私がこれまでそうして来たように、今先生は……あの人の姿を私に重ねているんだ。



そう感じた。



先生が私に投げ入れてくれた、這い上がるためのロープには……どうやら切れ目が入っていたらしい。



一度亀裂が入ったら最後。



自分の重みで、自分が抱いてしまった愛情という重みで……私はまた深く堕ちていく。