朝まで先生と一緒に過ごした翌日。



私は、久々にマンションに帰った。



出てきたときと変わらないまま。だけど私の心が違う。



一人でいても寂しくないんだ。



だって、心の中に先生がいるから。





その日の夜、私は明るい顔でチェックへと向かった。



もちろん……ケンの事を話してある川口に、ようやく恋愛が出来たと話す為。



ここにも罠があったなんて気が付かないまま、私は機嫌よく4階への階段を上る。



「いらっしゃい!あ~あやちゃん」



また一つ、運命の歯車が知らないところで噛み合っていく。